第55話「ダイエットの落とし穴」
たとえば、あなたがあるダイエット法を実践して、少し成功したとします。
1週間で2キロ減ったとか、一ヶ月で5キロ痩せたとか・・・
そこで調子にのって、もっとガンバロウなんて思ったらタイヘンです。
それは「ダイエットの迷路」に迷い込んだようなものです。
コワイですね・・・笑
でも、本当なんですよ。
人生は不思議なもので、成功の中に失敗の種があります。
ぎゃくに、失敗の中にこそ、成功の種も、またあるものです。
基本的にダイエットというからには普通の食生活とは違うハズです。
いかにも、ダイエットをやっていますという方法のハズですよね。
どんな方法でも、実践すれば、きっと痩せるのでしょう。
それは間違いありません。
でもね、普通の食生活と違うのであれば、いずれダイエットをやめますよね?
それは、目的の体重まで痩せたとき・・・
または、無理な方法なので続けられなかったとき・・・笑
でも、ダイエットをやめたら、必ずまた太りますからね・・・・
まあ、これは笑い話になります。
逆に、ダイエットをやめなかったら、超タイヘンなことになります。
人間には欲というものがありますから。
あるていど成功すると「もっと」「もっと」と思うものです。
適正な体重まで痩せたにもかかわらず、「あと1キロ・・」「あと3キロ・・・」と欲を出します。
これは地獄への道ですからね・・・
これは、マジメな人ほどアブナイのです。
イイカゲンな人は大丈夫です・・笑
適正体重まで痩せたにもかかわらず、どんどん食べる量を減らしてしまう場合があります。
すると確かにもっと痩せますが、もう後戻りができません・・・
まるで記録を塗りかえるアスリートのようです。
そうなると、自分の体重を減らすことに喜びを感じているはずですね。
これは、病気なのです。
精神の病気で、「拒食症」といいます。
そのままいくと、カラダは「枯れ枝」のようになってしまいます。
ちっとも美しくありませんし、かっこよくもありません。
なんのためにダイエットをしているのでしょう?
ダイエットは、健康になるためであり、美しくなるためですよね。
こうなると太ることへの恐怖感があります。
だから食事を増やせないのです。
しかし、あるときに限界が来ます。
カラダの本能にはかないません。
何かのきっかけで食べ始めます。
どんどん、どんどん、食べ始めます。
今度は、食べることを止められません。
一日中、頭の中が食べ物のことでいっぱいです。
今度はどんどん太り始めます。
当然、ダイエット前の体重を越えて太り続けます。
しかし、食べることをやめられないのです。
これを「過食症」といいます。
カラダもきついですが、ココロもきついです。
自分の意思で食べているわけではありませんから、ただのおデブさんとは違います。
お腹いっぱいになって「あーおいしかった♪」とはならないのです。
お腹がいっぱいになっても、食べ続けるんです。
普通、お腹いっぱいになれば満足して食べるのをやめます。
しかし、過食症は自律神経が食べようとしているのでやめられないのです。
つまり、カラダと神経のバランスが崩れているのです。
自律神経というものは、自分の意思とは無関係に活動しています。
だから、何も考えなくても食物を消化したり、意識しなくても呼吸をしたりできるのです。
これが自律神経の働きなのです。
自律神経の暴走ですから、意思で止めようがありません。
だからこんどは自分の意思で、食物を吐くようになります。
なにしろカラダが悲鳴をあげるほど食べるわけですから、そんな方法しかありません。
食物を吐くというのは、ものすごく体力を消耗させます。
私はここまで行ったことはありませんが、タイヘンなことらしいです。
もう、精神の病気とあわせてカラダも病気になってしまいます。
「自分の意思」と「カラダ」と「神経」がバラバラになって暴走します。
もう、社会生活を続けることはできません。
ここまでくると、拒食症と過食症を繰り返すようになります。
これを治すことは極めて難しいのです。
おそらく、自力で立ち直ることはできないでしょう・・・
これが「ダイエットの落とし穴」です。
そうならないためには、テキトウにやることが大事です。
もともとテキトウな方は大丈夫です。
しかし、テキトウすぎてダイエットに成功しないことも・・・笑
マジメな方は、どうか自分へのご褒美を忘れないでください。
ダイエットに成功したときには、ダイエットの休息がひつようです。
時々、おいしいものとか、自分の好きなものを食べるのも大事です。
時には、お腹いっぱい食べることも大事です。
ハメをはずしたらダメですよ・・・笑
毎日お腹いっぱい食べたらダメですよ。
これは、自分で決めてやりましょう。
週に一回とか、10日に一回とか決めて食べる日を決めましょう。
ダイエットはどうしたってリバウンドから逃れることはできません。
だったら、自分の意思で、少しだけリバウンドさせた方がいいですよね。
体重というものは、右肩下がりのグラフのように減ることはありません。
そういう体重の減り方は危険なのです。
体重は下がったり、上がったりを繰り返しながら、減ってゆきます。
ダイエット中に体重が増えることもありますよ。
でも、それでいいのです。
なんの方法で痩せるにしても、この点には気をつけてくださいね♪
だからやっぱりダイエットは生活習慣になる方法がよいです。
長く続けられない方法は必ずリバウンドします。
長く続けられない方法を無理やり長く続けると、上記の病気になります。
これがコワイことです。
生活習慣になるダイエットは、「健康法」と同じです。
急激に痩せることはありませんが、リバウンドの危険もありません。
私のダイエット方法は長く続けることができます。
テキトウな方法なので、ダイエットをしていると気がつかれないほどです。
事実、私の職場で、私がダイエットをしていると感じている人は誰もいません。
しかし、3年前は今より10キロ太っていました。
9年前は今より14キロ太っていました。
痩せた時は3ヶ月で10キロ痩せました。
テキトウな方法で、です。