いつもありがとうございます。
ケトジェニックダイエットをどう思うか質問を頂きました。
これはケトダイエットとも、ケトン体ダイエットとも言われる方法です。
なかなか大事な話になったと思うので必読ですよ～！
まず、人間のエネルギー源には３つのシステムがあります。
ひとつが、糖質をエネルギーとする解糖系のシステム。
つぎに、たんぱく質をエネルギー源とする糖新生のシステム。
最後に、中性脂肪をエネルギー源とするケトン体回路のシステムです。
通常の場合は、解糖系のエネルギー源で活動しています。
しかしダイエット等でエネルギー源が不足する時は糖新生の回路が働きます。
糖新生はたんぱく質を分解するため、
食材の栄養というよりも筋肉を分解して作られると考えた方がいいです。
これはリバウンドするダイエットでよくあることです。
ダイエットとして食事を減らすと解糖系が不足するので、自分の体を分解する糖新生でエネルギーを調達します。
そのために、ダイエットするときはたんぱく質の補給に気を付けないと、
自分の体を削ることになり、基礎代謝が落ちてリバウンドしやすくなるのです。
そしてケトン体回路ですが、これがないとそもそも痩せるはずありません。
体に蓄えられた体脂肪を分解して中性脂肪から活動エネルギーを得るわけです。
だから、ケトン体回路がないと、体脂肪が減るわけがないのです。
ところが、このケトン体回路を働かせるには、解糖系のエネルギー源がある時は使えません。
糖質を分解して解糖系のエネルギー源がない時に、仕方なくケトン体回路が動き始めるのです。
そのため、糖質制限の食事をするのです。
糖質を完全に排除するか、ゆるい低糖質にするかは意見の分かれるところです。
ケトダイエットを効率よく進めるには完全な糖質制限の方がいいです。
しかし、完全な糖質制限にすると、今度は糖質制限を止めた時にリバウンドしやすいのです。
だから、私としてはゆるい低糖質ダイエットをおすすめしています。
食べない方がいいのが、砂糖や白米や小麦粉でできた食材で、これさえ食べないという方法や実践しやすいです。
つまり、精製されていない炭水化物（糖質）は食べるわけです。
玄米や果物や根菜などには炭水化物が多く含まれますがそんなに食べられません。
たくさん食べてしまうというのは、「精製」された食品の特徴なのです。
精製された砂糖を使ったお菓子や、精製された小麦を使ったパンや麺やお菓子類、そして白米です。
これは、けっこうな量が食べられます。
これが太る原因にもなっているので、精製された炭水化物を食べるのは止めましょう。
効率は多少悪いですが、それでもケトン体回路は動き始めます。
その時に気を付けて欲しいのが、「空腹を楽しむ」という考え方と生活習慣です。
糖質のエネルギーを使い果たさないと、ケトン体回路は動きません。
つまり、玄米ご飯や、果物などの糖分を使い果たさないと、体脂肪が燃焼しないのです。
だから、ちょこちょこ食べて空腹感を感じない人は、痩せるはずがないのです。
これは飲み物も含んでいるので、現代人はなかなか空腹を感じない人が多いと思います。
カフェの飲み物や、缶コーヒーや、清涼飲料水もみんな糖分を含んでいます。
ちょっと休憩といって、ちょこちょこ飲んでいたら、体脂肪が燃焼するまで行かないのです。
だから、空腹を楽しむことが大事です。
しかし、空腹になったら食べずにはいられない人がいます。
それこそ、糖質の中毒というか、糖質による血糖値スパイクの仕業です。
血糖値を急激に上げると、インシュリンの作用で急激に血糖値が落ちることになっています。
血糖値が落ちるとお腹が減ったという信号がでるのです。
だいたいそのような食生活をしている方はカロリー過剰の栄養不足の方が多いです。
体は栄養が足りないとたくさん食べようとします。
だから、血糖値の下降に伴い、猛烈な食欲がわいてきます。
これは、普段から食べている物の質がわるいためです。
玄米・野菜・果物・海藻・お肉・お魚・卵・豆類など、ちゃんと食べている人は猛烈な食欲になりません。
普段から食生活の質が良い方は空腹を楽しめて、体脂肪が燃える。
普段から食生活の質が悪い方は猛烈な食欲に教われて食べるので、体脂肪は燃焼できない。
しかも、ケトン体回路は普段から使わないとさび付いてきます。
車や自転車を使わないで放置すると、さび付いて動かなくなるのと同じです。
つねに糖質の過剰摂取をしている人は、ケトン体回路を使う必要がないのでさび付くのです。
だから、とつぜんダイエットをはじめても、うまくケトン体回路が作動せず、低血糖でフラフラになるわけです。
つまりケトン体回路を修理してあげないと動かないのです。
しかし低血糖でフラフラな方はケトン体回路を修理するのではなく、糖質の過剰摂取に突き進むでしょう。
だから、永遠にダイエットが成功しないのです。
ケトン体回路を修理して動くようにしないと痩せることは無理です。
この修理に要する時間は、各人が違っているようですが、多くの場合は数日で動き始めるといいます。
普段からケトン体回路を使っている人は、毎日の食生活で普通に動きます。
しかしいつも糖質の過剰摂取を続けている方は、そう簡単にケトン体回路は動かないのです。
やはり、正しい食生活を1週間位続けて、空腹と低血糖の状態を維持する必要があります。
ケトン体回路の状態によって、同じダイエット法を実践しても結果が違うことが理解できたでしょうか。
また、ケトン体回路を有効に動かすには、どうしても糖質を減らす必要があり、そうすると肉食になりやすいと思います。
肉食は良い部分と弊害の部分があるのです。
お肉には体を作る栄養素のたんぱく質が豊富に含まれています。
しかし、消化するのが大変で体に負担をかけるから向かない人もいるのです。
腎臓の悪い方は肉をたくさん食べるのはよくないです。
また腸内細菌が肉の消化に向いていない方もいますし、消化酵素が出にくい方もいます。
肉をたくさん食べると、お腹が張ったり下痢をしたり、便秘になったりオナラが臭くなりすぎる等。
このような方は植物性の食事を主体にした方がいいのですが、植物性の食材にはたんぱく質が少ないし質もよくないのです。
かなりたくさん食べないと栄養的に少なすぎるのですが、たくさん食べると今度はカロリー過剰になるのです。
お肉をたくさん食べると内臓を疲弊させ、腸内環境を悪化させやすいのですね。
そのために、肉食は向いている人と、すぐに出来ない人がいるのは事実です。
肉食がすぐに出来ない人は、ケトダイエットは難しいということになりますね。
しかし一方ではとても効率的に体脂肪を減らせる方もいるので、本当に人を選ぶと思います。
これはやってみないと分かりません。
だから、まずは実践してみるのもいいと思います。
しかしいずれにしても、ケトン体回路を使わないと痩せないのです。
だから、多かれ少なかれケトジェニックダイエット的な要素は必要不可欠ですね。
糖質は食べ過ぎてはダメですし、たんぱく質を多く含む食事が必要なのも事実です。
そして、完璧なケトジェニックダイエット（糖質制限ダイエット）は長く続けられません。
短期間で成果を出せる方法ではありますが、止めた時にリバウンドします。
そういう意味でも、ゆる～いケトダイエットを習慣にするという姿勢がいいかもしれません。
そうすれば習慣としてケトダイエットが実践できますし、体の負担も軽減します。
少なくとも痩せるためにはケトン体回路を稼働させる必要があるのは覚えておく必要がありますね。
船田のダイエットも、ゆる～いケトダイエットだと思って頂いていいと思います。
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